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ニキビ治療

多血小板血漿(PRP)療法

PRP療法とは?

多血小板血漿(Platelet Rich Plasma)=PRPは、血小板を高濃度に濃縮した血漿(血液から有形成分(血球)を取り除いたもの)の事です。血小板には PDFG, FGF, EBF, VEGF, など血管の新生やコラーゲンの生成を促し、創傷を治癒させる成長因子が多数含まれます。これら成長因子群が周囲の細胞を賦活化し、傷害を受けた血管や細胞を修復します。即ち血小板には傷を自分で修復するというシステムの最初の段階を指示する役割を担っているのです。
  再生医学の1つの応用として、自己多血小板血漿(PRP)をシワ・ほうれい線・ニキビ跡など弱ったお肌の皮下あるいは皮内に注入し肌組織を活性化し細胞増殖や毛細血管の新生・コラーゲン産生などを促し自己再生能力を高めて皮膚を蘇らせます。治療に用いるPRPは、患者さま御自身から採取した血液から分離作成するので、免疫拒絶やアレルギー反応も無く安全に使用できます。

 お肌改善法としては、顔プラセンタ注射、メソローラに加えてこのPRP療法がありますが、患者様のお肌状況に合わせた治療法を選択しなければ最良の結果は出ないと考えております。

(補)
血小板が持つ主な成長因子と働き。
1. PDGF(Platelet Deriver Growth Factor)細胞の増殖、血管の再生・修復、コラーゲンの産生
  →FGF (Fibroblast Growth Factor)組織を修復・コラーゲンの産生・ヒアルロン酸の産生
2. EGF (Epitherial Growth Factor)上皮細胞の成長促進・血管新生、創傷治癒を促進
3. VEGF 血管内皮細胞の増殖・新生
4. TGF-α 上皮細胞・血管内皮細胞の増殖・新生 創傷治癒を促進

顔面に注射するプラセンタ、ヒアルロン酸、ボトックスの作用、適応等の比較表

PRP療法についての、ご質問と私の答えを記しておきます。

どのような症状に最も効果的なのでしょうか?
目の下のタルミ・くぼみやちりめんジワ、ホウレイ線や毛穴の開大など、肌の弾力が無くなってきた場合に起こるお肌のトラブルやニキビ痕のクレーターに対して効果があるようです。
また、弾力が取り戻せたと実感なさるのはお肌にハリが出てくるからでしょう。
ホウレイ線のしわにも有効ですか?
ホウレイ線の皺は、お肌がたるんだために出来上がるシワですので、弾力のある良いお肌になれば、ホウレイ線は目立たなくなります。その理由から、ヒアルロン酸注入の様にホウレイ線の直下に施術するとは限らず、弛んでいる部位のお肌治療となります。
首にもできますか ?
勿論可能です。PRPを皮下注入できる部位であれば、どこでも可能です。頸の皺が100パーセント消失するとは考えられませんが、可なり目立たなくなります。
毛穴に有効ですか?
毛穴が開く原因は、皮膚のタルミと考えられます。PRP療法を行うと、お肌が蘇って肌が引き締まってまいりますので、毛穴は自然と縮小してきます。
クマには効果がありますか?
目の下のクマは、本来血行不良のサインです。PRP療法によって局所の毛細血管が増加すると言われていますが現実的にはクマの解消が出来ると期待なさらない方が良いでしょう。ただし、目の下の弛みが原因でくぼみが出来、陰になって薄黒くなっている場合には、くぼみが浅くなりますので、明るく見えるようになるでしょう。クマでお悩みの患者様には、顔面プラセンタ注射の方が適応と説明しております。
シミやソバカスに有効ですか?
現段階では、一般的なシミに対してはあまり期待されない方が良いと考えます。然し乍ら、幼少時から気になさっていた「ソバカス」が劇的に薄くなったという患者様が多くいらっしゃいます。原因は不明です。
ニキビ治療に有効ですか?
アクティブなニキビには、顔面プラセンタ注射の方が有効と考えておりますが、ニキビ跡の中でもクレータ状に陥没したものは、このPRP療法の方がはるかに有効です。若い方であっても、ニキビクレーターに悩んでいらっしゃる方には、顔プラセンタ注射を何回か実施した後にPRP療法を勧めています。
年齢制限はありますか ?
特に年齢制限はありません。ただし、年齢により治療効果に差が出るようです。概して言えば、若いほど効果が早く著明に出やすいと思います。これは、治療時のお肌の状況の違いであるとも考えています。ニキビのクレーター状陥凹治療には20歳代でも受けられる方も多く、毛穴の開大や肌の弛み解消の目的で受けられる方は30代以上が多いようです。
効果が出ない人はいますか?
まずいないと思います。しかし、効果が現れるには平均2月ほど掛かりますので、毎日ご覧になる鏡の中では気付かれない方も居られますが、おおかたは周囲の方から綺麗になったと言われるようです。また、他院でPRPをお受けになり効果が出なかったとおっしゃる患者様もいらっしゃいますが、幸い当院では無変化であるとクレームを頂いたことはありません。施術者のテクニックの違いによるのか患者様のお肌の状況が違うのか、効果が出ないという理由は不明です。また、当院では十分な効果が出るように、下準備をしてから実際のPRP療法を行います。
PRP療法の前の下準備とは?
過去の症例から申しますと、初診時に直ぐにPRP療法を行った場合よりも、顔プラセンタ注射を何回か行って肌を充分に整えておいた方がPRP療法の効果が早く良好に出てきます。荒れた畑にどの様な良い種を植えてもイイものが出来ないのと一諸です。
アレルギー体質の人でも施術は可能ですか?
PRP療法では、ご自身の血液を使って血漿を作成しますのでアレルギー反応は起きようがありません。各施設のPRP説明では、施術できない状況の方について述べられていますが、あまり根拠がないと思われます。また、PRP療法に先立って治療しなければならない疾患があれば、そちらの治療を先ず行います。
血液はどのくらい採るのでしょうか?
当院では、一回の治療でなるべく広くの領域に治療をすべきだと考えておりますので採血量は約30ml頂いております。これにより、肌の皮下に約14mlの血漿を注入できます。高濃度の血小板を含んだ血漿を治療の第一目標部位に注入し、血小板の濃度の少ない血漿をその他の部位に注入します。血小板の濃度が低くても、毛穴の収縮や縮緬皺などには有効です。
注射する部位はどこに何カ所ぐらいですか?
この治療には50-60カ所の注射をすると、ある女性雑誌に体験談が書かれておりましたが、私はその必要は無いと考えております。一回の施術で左右併せてせいぜい5-6カ所に注射すれば充分と考えております。テクニックの違いによると思います。
痛みはどの位ですか?いたいですか?
当院では、現在市販されている最も細いハリを用いていますので、実際に注射を受けた方達は、「思ったほど痛くない」「全然痛くない」とおっしゃいます。また、顔プラセンタ注射を受けらrている方達は、同程度の軽度の痛みのであると仰っておりますので、御心配しないでください。表面麻酔やブロックを行う手法もありますが、実際には注入に伴う痛みは軽減されないことと、ブロックにより表情筋まで緩んでしまうので、滅多に行うことはありませんが、無麻酔でも先ほどお話ししたように痛みは少なくてすんでいます。
施術時間はどのくらいでしょうか?
先ず、採血に5分。血液の分離に約30分。注入には約15分。ですから、診察時間を含めても1時間半あれば終了します。
注射したあとすぐに帰れますか?
もちろん、すぐにお帰りになれます。
処置直後の患部はどのようになるのでしょうか?
施術直後は、赤く腫れ多少の凹凸や圧痛が認められます。これらの変化は、時間と共に減少します。
腫れたりしませんか?腫れるとしたらどの位?
血漿を注入する部位や量によって多少異なりますが、施術直後は腫れを生じます。これは、時間と共に平坦化します。初めて受ける方では1時間ほど盛り上がった違和感があるようですが、数時間で腫れはひくようです。
効果は直ぐにでるのでしょうか?
いいえ、変化が出るには時間が掛かります。3週間前後でお肌の触感が変わり、2月ほどで肌が引き締まったために起こる形態の変化が出てきます。このような良好な変化は凡そ半年ほど続く症例が多いようです。ヒアルロン酸注入のように、施術直後に形態が変化するのではなくお肌が蘇ったために起こる変化ですので、本来の若返りと言っても良いでしょう。
ヒアルロン酸と比べて効果は高いですか?
多血小板血漿療法の目的は、造型ではなく、お肌の改善ですからヒアルロン酸を比較すること自体が間違っています。然し乍ら、お肌の質が良くなった結果として形態変化をも期待できます。ただし、隆鼻術のようなボリューム後果は期待できません。全般的に言えることですが、治療目的によって治療法を選択すべき事であって、治療法ありきではありません。
日常生活で気を付ける事はありますか?
施術当日の注意事項としては、飲酒は避けること、施術後数時間は頭部を心臓より高い位置に置いておくことでしょう。これらは、腫れがひくのを遅らせる原因となります。また、過度に心配して顔面をマッサージしたり圧迫するなどの物理適刺激もすべきではありません。当日以降は特に注意すべき事はありません。
注射した日は洗顔や入浴しても大丈夫ですか?
はい、これも全く問題ありません。入浴は血行をよくしますので良いことです。
持続性はどれくらいですか?注射の間隔は?
時々、他所のHPでPRP療法の効果期間について何年(即主な方法を用いるともっと延びる)などと書かれていますが、馬鹿げています。なぜならば、この治療法は、患者様のお肌を蘇らせるのですから、一般的には生活年令の一割程度若くなるのですが、その部位も他の部位と同様に経年的に変化してゆくからです。一番肝要なことは、施術後良くなったお肌を如何に維持してゆくかと言うことでしょう。ニキビのクレータ痕や傷跡に対しての修復効果は一生ものだと考えています。
デメリットはありませんか?
デメリットですか?施術直後の発赤と腫れぐらいではないでしょうか?殆どの方が、再度の治療を希望なさるのですからメリットが大きいと判断されている証拠だと思います。
お値段について教えて下さい。
数年前まではPRP注入のみを行ってきましたが、注入後の腫れを早期に解消し且つ効果をより早期に発現させることを日々研究して参りました。そこで、現在は殆どの症例でPRP注入後に別の処置を致します。この処置の必要の有無が料金の違いになってきます。詳しくは診察の際にお話します。
従いまして通常料金は、PRP+後処置で 20 万円 + 4 万円 + 消費税 とお考え下さい。
この治療法はいつ頃から始まったのですか?
PRP療法自体は、口腔外科の領域では10年以上の歴史があります。これを、美容医療に応用されるようになったのは、日本の久保田先生と英国のグループが2006年頃から始められたようです。2007年夏になり保田先生が中心となられた研究会が発足されてから、日本全国に広まってきたようです。当院でも2007年8月から臨床応用を開始しました。
血小板の他に白血球や成長因子を混ぜたりするとより効果が高いと聞きましたが?
幾つかの医療施設では、敢て白血球を混入させていますと、宣伝しているようですが、血小板血漿を作成するときに通常は血小板のみではなく白血球は混ざっております。殊更宣伝文句にする必要のないことであります。私見としては、白血球は含むべきではないと考えております。なぜなら、白血球は血管内にあればコントロールされておりますが、血管外に出た場合特に組織間にある場合には多種の生物活性物質(成長因子もその一つです)が放出されます。これにより、皮膚あるいは皮内において予想以上の組織破壊と炎症反応が起きると考えます。勿論、成長因子を追加投与することも同様のことが予想されますし、現に顔面に難治性肉芽腫が出来たという報告もあります。
効果発現に多少の時間が掛かっとしても、安全第一であるべきと考えております。
同日 他の施術と併せて受けられますか?(ボトックス、ヒアルロン酸注入、顔面プラセンタ注入など)
とかく、健康にイイとかお肌にイイといわれると、一気にいろいろとしたくなるものですが、同時に多種多様な施術を受けていいものでしょうか?
 確かに、美的に不都合な場所全てが同一の施術内容で解決するとは限りません。例えば表情筋による皺に関してはPRPよりもボトックス治療の方が適しているでしょう。従って、大切な考え方は「施術を受けることが目的ではない」、あくまでも「不都合な場所の治療」ですから、その治療方法に関しては医師と十分に話し合うことです。そして、必要最低限の施術を受けるべきです。同日同部位治療の不都合について話しておきます。
ボトックス注射ですが、ボトックスが長時間作用する理由の一つには、タンパク質と強力に結合するからです。通常は筋肉を動かす神経末端に作用させるのですが、PRPの中には大量のアルブミンというタンパク質が含まれているために、ボトックス注射部位がPRP注入部位に極近傍ですとボトックスがPRP中のタンパク質に吸着されると考えられます。そためにボトックスの効果が予測できません。但し、PRP治療域とボトックス治療域が十分に離れていれば可能とも言えるでしょう。また、時には同一部位に複数の施術を行ったほうが良いこともあります。
額の安静時のシワに悩んでおられる方には、まずボトックス注射を行い数日後にPRPを実施するようにしています。これによって、ボトックスの効果が減弱してきた頃にはPRPの効果によって額の皺がより目立たなくなるという計画を立てます。同一部位でも日を改めれば可能ということです。
ヒアルロン酸注入もPRP治療域と異なっていれば不可能なわけではありませんが、同時に行う必要性をあまり考えることはできません。
顔プラセンタ注射は、PRP治療の前後に十分行うものであって、PRPと同時には致しません。それは、顔プラセンタ注射の治療域とPRP治療域はほぼオーバーラップするからであるります。なにごとも、十分に計画を練って実施すべきですね。
急いては事をし損じる!です。

新たな、質問が来たら随時追加します。

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